手造りみそ
富山の各地には新鮮で品質の良い素材を生かした食品が数多くあります。
生産者がこだわりを持って取り組む特産品づくりを北日本新聞社の「地産知消 仕掛け人」より
紹介いたします。
神通峡ののどかな里山。神社の参道沿いにある西笹津会の加工所で、会長の野尻カズエさん(65)ら三人がみそを仕込んでいた。
こうじと大豆、塩をまんべんなく混ぜた後、練り出す。たるに入れたみそに、空気が入らないよう、しっかりと手で押し込んでいく。
一月から四月までに仕込んだみそは一年寝かす。熟成させると、まろやかな味になる。塩を抑える一方、こうじは多めに入れて甘みを引き出している。
会は昭和五十八年に発足。塩を控えたみそを造ることが目的だった。塩辛いものが好まれたせいか、西笹津地区では高血圧の人が目立った。初代会長の滝川信子さん(78)らが、毎食口にするみそを見直すことにした。当時は農家のグループでみそ造りに取り組むのは珍しく、県内外から度々視察にやって来た。販売は地区住民向けのみだったが、二、三年すると口コミで広がり、地区外からも注文が入った。
